紺野社会保険労務士事務所

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10月

ストレスチェックとは?

皆様こんばんは。
今日は、東京都社会保険労務士会の必須研修がありました。私は多摩支部の研修委員をやっておりますので、今日は運営しながらの受講。研修後には委員会もあり、1日がかりの仕事でした。仲間との仕事で楽しくやっていますが、予期せぬことがおきたり、また、予期せぬことがおきないかと心配したりと、ボランティアといえどもそれなりにストレスはかかります。

 

心理ストレスはある程度あるのが普通とはいいますが、日々耐え難いストレスをかかえ、仕事や日常生活に影響が出るようになっては困ります。うつ病などの病気にもつながります。

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さて、労働安全衛生法の改正により昨年12月1日から導入された、ストレスチェックですが、今年の11月30日までにまずは1回実施することが義務付けられています。

対象となるのは、労働者数が50人以上の事業場です。第一回目の実施はもうおすみでしょうか?

実施状況を労働基準監督署に届ける必要がありますが、それは事業年度終了後などでもかまわないということです。ストレスチェックそのものの実施までを遅くとも11月30日までに終えて下さい。

 

ストレスチェックは、実施後に高ストレス者の中から希望者に対して医師による面接指導を実施し、医師の意見を聴取して就業上の措置を行う、という一連の流れがあります。
こうしたストレスチェックを実施することは、メンタル不調からうつ病などを発症し、長期休職になるといったことを未然に防ぐことになります。また、ストレス低減のための措置などを講じることにより、生産性が向上するなど経営にとっても多いにプラスになります。
是非、コンプライアンスに則った実施をなさってください。

実施にあたっては、導入準備や気を付けなければならないこともいくつかありますのでご注意下さい。

 

では、明日もよい一日を(^^)/

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 紺野社会保険労務士事務所

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日本を100人の国に例えたら。

皆様こんばんは。
今日は、もう10月も半ばを過ぎたというのに暑い日でしたね。
今週いっぱいは暖かい日が続くようです。少し前倒しで、ベランダや窓の大掃除などをするのもいいかもしれません。

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さて、10月4日に平成28年版の厚生労働白書が出ましたのを昨日購入しました。かなり重いのですが、中身は老眼にも優しく、大きめの文字でカラフルに印刷されています。副題は、「人口高齢化を乗り越える社会モデルを考える」です。日本は、まさに世界中のどこにもお手本のない道を歩いているのですね。

巻末に最も見やすいページが2項目あります。その一つ「人口100人でみた日本」を紹介します。

 

まず、人口。*****
男性48.6人 女性51.4人。女性がやや多いんですね。
年齢では、15歳未満12.7人 65歳以上26.7人(そのうち75歳以上は12.9人)。15歳未満と75歳以上がほぼ釣り合う感じでしょうか。

 

次に雇用についてみてみます。*******
仕事についているのは、50.2人。雇われているのは44.4人(男性24.9人 女性19.5人)、自営は4.3人。
雇用形態は、パート7.6人 アルバイト3.2人 派遣1.0人 契約社員・嘱託3.2人。これが合計で15人。
フリーター1.3人、失業者1.7人
因みに私は、自営4.3人の中に入っています。皆さんは?

 

次に福祉・年金について*******
国民年金の被保険者は
第1号(自営、学生等)13.7人、第2号(サラリーマン、公務員)30.6人、第3号(第2号被保険者の配偶者)7.3人。被保険者の合計は、51.6人です。
老齢年金の受給者は24.9人。被保険者の半分!
第2号が少ない気がしますね。受給権がすでにあれば、厚生年金に加入していても65歳以上は第2号被保険者にならないので、このほかに65歳以上70歳未満の厚生年金(被用者年金)の被保険者がいますね。何人くらいになるのでしょうか。

 

保育所に入所しているのは?1.8人、障害者は?6.8人、生活保護受給者は?1.7人、介護サービスを受けているのは?4.1人
これらの福祉や保険サービスは、”必要としている人の数”となると少し違ってくるのでしょう。

 

どうでしょう。主なものだけ取り上げてみましたが、100人の国とすると(まあパーセンテージということなのですが)、 感覚としてつかみやすく、身近に感じますね。

初心を思い出した瞬間

皆様こんばんは。
日曜日の深夜、明日からの仕事や学校に備えて、もうお休みの頃でしょうか。
私は、3日間連続での長時間かつ濃厚な研修を終えてホッとしている気分を味わっているところです。

 

その研修でのことです。
休憩時間に廊下でたまたま他の県会の社労士と少し会話を交わしたのですが、その瞬間すごく懐かしい気持ちになったのです。どこかで以前話したことがある・・と。この空気の中にいたことがある・・みたいな。そんなことありますか?

 

そして、帰り道で思い出したのです。もう10年以上前に、産業カウンセラーの資格をとるための講座で、1日だけ別のクラスの方々と傾聴訓練をしたことがありました。そのグループにいた社労士の方だったのです。

当時まだ私は、社労士資格はとったものの、事務指定講習中で開業登録前だったのですが、社労士として仕事をしている人に会ったことがなかったんですね。ですから、その方に社労士の仕事について少しお話しを聞いたときに初めて「社会保険労務士でやっていこう!」と思ったのです。
名刺をいただいていたはず・・・と名刺を探し出す前に名前を突然思い出し、今回の研修の座席表と照らし合わせ・・・あった!
この研修は、また後半がありますので、その時にはお話ししようと思います。よかった、続きがあって・・

 

しかし、思い返せば、あの頃は、臨床心理士という仕事に未練たらたらだったのです。それが、その後は社労士として何とか続けているわけですから、一つの転機だったわけですね。

それにしても、話した時の空気に覚えがある・・・と、10年以上前に1度だけお会いした人を認識するものなんですね!!自分の潜在能力とか記憶のメカニズムに触れた気がして妙に興奮してしまいました(^^)

 

あ、12時を回ってしまいました(^^;)

皆様、元気な一週間を(^^)/

労働基準法の前身、工場法施行から百年!

皆様こんばんは。

10月も半ばということで、東京もやっと秋の装いとなってきました。長い夏と急な気温の変化で体調を崩したりしていませんか?私は、先週酷い腰痛になりまして、椅子に座っていられない日が数日続きました。今週はだいぶ回復し、丸一日の座り仕事も何とかこなしています。頻繁に立ち上がって体を動かすことを心掛けて・・。
ちょっと健康を意識するきっかけになりました(^^;)

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さて、皆さんご存知の労働基準法は、昭和22年4月7日公布、9月1日施行ですが、比較的短期間で制定、施行されたようです。それも、前身の工場法があったからといえます。

 
工場法は、大変な難産で、明治政府が近代国家の樹立を目指し、明治30(1897)年に帝国議会への法案提出を開始するも、経済情勢や日露戦争、紡績業界の反対などがあり、結局制定されたのは明治44(1911)年、14年もかかっています。そして、施行は、大正5(1916)年9月1日!今からちょうど100年前です
明治33(1900)年に、政府が大規模な全国的工場調査をし、工場労働の問題が客観的に明らかになり、また、民間有識者もその事実をうけて、職工の保護の必要性を世の中に訴えていったのが推進力になりました。
特に深刻な社会問題であったのは、繊維業の女工の過酷な労働環境とそれによる結核頻発です。(私たちは、小学校の頃、横山源之助の「女工哀史」(大正14)により、その過酷さの一端を学びました。)

 

・・そのような経緯ですので、工場法は、当初は常時15人以上の職工を使用する工場および事業の性質が危険な工場または衛生上有害のおそれのある工場を適用対象とし、次の2つの事項を定めました。

1.女子・年少者(保護職工)の就業制限
2.職工一般に対する保護として、工場の安全・衛生のための行政官庁の臨検・命令権、業務上の傷病・死亡についての本人または遺族にたいする扶助の制度、職工の雇入れ・解雇・周旋に関する取締り

 

現在の労働基準法に通じる、労働条件の強行的な最低基準の法定と、行政監督によってこれを遵守させるという労働者保護システムが、ここに確立されています。

それから100年。その時々の問題に応じて、様々な労働関係の法律が作られたり、改正されたりしてきたのは、労働者保護の真摯な情熱からだと思います。労働者保護は、経営と対立するものではありません。労使官、皆で話し合い、労働が不幸になることのないようにしていかなくてはなりません。立場が違っても皆同じ人間です。人間を大事にし、歴史の重みを感じることを忘れてはならないと思います。

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また、夜中になってしまいました。私も明日に備えて寝ることにします。
皆様、良い週末を(^^)/

働く女性の実情・・について考える

皆様こんばんは。
真夜中になってしまいました(^^;)

9月30日には様々な統計が公表されましたので、自分の勉強も兼ねて、元記事を読み、ホームページにアップしておりました。20日公表の「平成27年版 働く女性の実情」は遅くなってしまいましたが。

確かに、女性の社会進出は進んではいますし、日本の特徴であるM字カーブの窪みもなだらかになっています。未婚者の増加や晩婚化の影響から、結婚をしても働いている女性の増加の影響へと変遷をたどっているようです。
産業分野としては「医療,福祉」の女性雇用者が多いですね。

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やはり問題なのは、雇用形態です。役員を除く雇用者数(女性)は、昭和60年1463万人から平成27年2388万人と925万人の増加です。しかし、その内容は「正規の職員・従業員」は、昭和60年994万人から平成27年1043万人と49万人の増加(昭和60年比4.9%増)にすぎないのに対し、「非正規の職員・従業員」は、昭和60年470万人から平成27年1345万人と875万人も増加(昭和60年比186.2%増)しているのです。

「非正規の職員・従業員」のうち、最も多い「パート・アルバイト」は、昭和60年417万人から平成27年1053万人と636万人の増加(昭和60年比152.5%増)です。

30年間の女性雇用者数の増加分はほとんどが非正規雇用の増加分なのです。

非正規雇用が悪いわけではないのですが、問題は、その労働条件があまりに低いことです。賃金、賞与、社会保障、福利厚生などにおいて非常に低い条件で働かざるを得ない。「パート労働」の労働条件の低さは、女性差別の歴史の上にあります。M字の底が浅くなって、つまり、結婚や出産・育児を理由に仕事をしない女性が減っても、低賃金のパート労働者ばかりが大量に増えたのであれば、女性差別が形を変えているだけであり、社会進出が進んだといって喜んではいられませんね。

女性と一口にいっても、色々なタイプがあります。能力、家庭事情、仕事への熱意、・・。
その人それぞれにあった働き方を、女性男性に関わらず、できればいいと思います。大半の女性が、仕事を辞めて子育てをしたいのなら、M字カーブが大きく窪んでもいいではないですか。ただ、大半の女性がそうだからといって、子育てをしながらキャリアを積みたい女性が辞めざるを得なかったり、辞めないとしてもキャリア形成を見込めない社会であってはいけないと思います。

いずれにせよ、「女性だから低賃金で少しでも長く働いてください」という社会にはあきれます。女性たちは、表面的には納得して働いているようにみえても、自己評価を下げて自分を納得させているのではないでしょうか。

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・・・・悲観的すぎますか?そうですね。低い労働条件であっても、社会に大量の女性が進出しているということは、改革のエネルギーになると思います。過去は暗くても、未来は明るい!!と、思います。役職の女性比率もじわじわ増加していますし(^^)・・・未来といっても、また30年後とかでは困りますけど★